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「炭酸が体に及ぼす作用について」
①【浸透作用】
炭酸ガス(二酸化炭素)を皮膚に向けて噴射しても空気中に散らばるだけです。
ノズルを用いて、炭酸ガスを液体(精製水・化粧水など)に溶かし、
ミスト状にして皮膚に吹き付けて皮膚上に留まる様にします。
炭酸ガスは水に溶解する性質があり、
精製水と反応した炭酸イオンは非常に小さい分子となって効率よく皮膚の内部へ浸透し、
毛細血管に入り込むことができます。
②【血管拡張作用】
皮膚から吸収された炭酸は、体内で老廃物が溜まっていると認識され、
洗い流そうとするために周辺の毛細血管が拡張されて血流量が増えます。(通常値の約3倍)
それにより皮膚の細胞が十分に受け取ることができるので、新陳代謝が活発になり細胞の活性につながります。
血流が良くなることでリンパの流れも良くなり、筋肉が柔らかくなります。
③【酸素供給作用】
炭酸が体の中に入ってくると体内では酸素が不足していると感じ(=酸欠状態と誤解)、体の中から酸素を供給してくれる作用が起こります。
これにより、抹消組織への酸素供給が増加し、酸素を供給された細胞は新陳代謝がさらに活発になります。
【まとめ】
浸透作用によって真皮層から血管へ入り込んだ炭酸ガスが血管を拡張させ、血流を良くします。
また、炭酸ガスがヘモグロビンと結びつき、血管内の酸素が皮膚組織へと入り込むことによって、酸素を取り入れた細胞は新陳代謝が活発になります。
とはいえ、炭酸なら何でもいいわけではなく、濃度が鍵です。
市販の炭酸水は100ppm程度。
炭酸泉と定義できるのは250ppm以上。
医療的に効果が出る高濃度炭酸泉は1000ppm
酒屋やスーパーで炭酸水買ってくれば済むわけじゃないのですよ。
ドイツでは高濃度炭酸泉が保健診療の元で行われています。
診察を終えたら処方箋を持って近接の天然炭酸泉に入る、ということが珍しくないそうです。
こんなすごい物がなぜ注目されていなかったか?
温泉国日本といえども、日本の温泉で炭酸泉が出るところが非常に少ない(20箇所以下)。
というのも、日本の温泉は温度が高く(45℃以上はざら)、高温では炭酸ガスは液体中に保持することが難しいから。
ドイツの温泉(炭酸泉)は温度が低い(38℃)。
アメリカ・イギリス・フランスなどではそもそも温泉が少なく、ましてや炭酸泉など皆無なので、
医学的・科学的に注目されなかったという事情があります。
参考: http://www.co2spa.com/history/
最近では各メーカーによって、高温でも大丈夫な人工の炭酸泉が開発され、
ホテル/スポーツクラブ/スーパー銭湯などでも導入されています。
東京大学付属病院や板橋中央病院を始めとした医療機関でも使われています。
当治療院では高濃度炭酸ミストを用いて施術することで、浅層(皮下軟部組織・浅層筋)を素早くやわらげます。深層筋は正直言ってきびしいので、深層には鍼/各種手技/超音波/マイクロ波/干渉波などでアプローチします。