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握力の低下は認知機能の低下・認知症と関係します


2023/04/05 09:40

最近の研究は、握力の低下と認知症との間に相関があることを示唆しています。
特に、高齢者の場合、握力の低下は、認知機能の低下や認知症の発症と関連している可能性があります。
 
握力の低下は、加齢に伴う筋力の低下や筋肉量の減少、運動不足、栄養不良などの要因によって
引き起こされることがあります。これらの要因は、認知症のリスク要因としても知られています。
 
一方、握力を改善するには、運動療法や筋力トレーニング、栄養改善などの方法で可能です。
これらの方法は、認知機能の改善や認知症の発症リスクの低下にも効果的であることが示唆されています。
 
握力の低下が認知症のリスク要因である可能性があるため、
定期的な運動やバランスの取れた食事、ストレスの管理などを含めた
健康的なライフスタイルの維持が重要です。

また、定期的な健康チェックや認知機能の評価を受けることも推奨されます。
 
 
 
 
さらに、握力の低下と認知症との相関に関する研究では、
握力と認知機能の間には密接な関係があることが示されています。

一部の研究によると、握力が強い人は、認知機能が高い傾向にあるとされています。
また、握力が強い人は、認知症のリスクが低い可能性があるという研究結果もあります。
 
一方、握力の低下と認知症との関係については、諸説あります。
一部の研究によると、握力の低下は認知症の初期症状の1つであり、
進行した認知症の患者では握力が非常に低下していることが示されています。
一方、握力の低下は認知症の発症を予測する指標としても有用かもしれません。
 
握力の低下と認知症との相関については、まだ研究が進んでいる段階ですが、
握力を改善することは、認知機能の維持や認知症のリスク低下に役立つ可能性があります。

そのため、健康的なライフスタイルの維持に加え、
定期的な運動や筋力トレーニングなどの方法を取り入れることが重要です。
 
 
 
 
握力の低下と認知症との関係については、数多くの研究が行われています。
以下にその研究論文の一例を挙げます。

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・"Grip Strength and Cognitive Decline in Older Adults"
(2017年、Journal of Alzheimer's Disease)


この研究では、高齢者を対象に、握力の低下と認知機能の低下との関連性が調査されました。
 
研究では、1,817人の高齢者(平均年齢74.4歳)が対象となり、2年間にわたって追跡調査が行われました。
最初の調査時に、参加者の握力と認知機能が測定され、2年後に再度測定が行われました。
 
結果として、握力の低下が認知機能の低下と関連していることが示されました。
具体的には、握力が1kg低下するごとに、認知機能テストのスコアが0.03点低下することが判明しました。
また、握力の低下が認知機能の低下を予測する有効な指標となる可能性があることが示されました。
 
この研究は、握力と認知機能との関連性について、
高齢者を対象に実証的に示した先駆的な研究として注目されています。
 
 
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・"Association between handgrip strength and cognitive impairment in elderly people: a systematic review"
(2020年、Aging Clinical and Experimental Research)
:この研究では、高齢者を対象に、握力の低下と認知機能の低下との間に関連性があることが示されています。

この研究では、高齢者を対象に、握力の低下と認知機能の低下との関連性を調査した先行研究を
体系的にレビューし、結果をまとめたものです。
 
研究では、16の先行研究が対象となりました。
これらの先行研究では、総計14,955人の高齢者が調査され、
握力と認知機能の関連性が評価されていました。

レビューの結果、握力の低下が認知機能の低下と関連していることが示されました。
特に、握力が弱い高齢者は、記憶力、認知速度、注意力、実行機能などの
多くの認知機能の面で低下している
ことが報告されました。
 
このレビュー研究により、握力の低下と認知機能の低下との間に関連性があることが再確認され、
その関係性の重要性が再強調されました。

また、高齢者の健康維持や認知機能の改善において、
握力の改善が有効なアプローチの一つ
であることが示唆されました。
 
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・"Grip strength is associated with cognitive performance in Schizophrenia and the general population: a UK Biobank study of 476559 participants"(2021年、Translational Psychiatry)
:この研究では、健常者と統合失調症患者を含む大規模な人口調査を行い、
握力と認知機能の間に関連性があることが示されています。

この研究では、統合失調症患者と一般人口を対象に、
握力と認知パフォーマンスとの関連性を調査しました。
 
研究では、UKバイオバンクに登録された476,559人の参加者を対象に、
握力と認知パフォーマンスのデータを収集しました。

その結果、握力が高い人ほど、認知パフォーマンスが良かったことが示されました。
具体的には、握力が強い人は、記憶力、処理速度、反応時間、認知機能総合得点など、
多くの認知パフォーマンス指標で高得点
を示しました。
 
統合失調症患者のサブグループにおいても、同様の関連性が認められました。
つまり、統合失調症患者でも、握力が高い人ほど認知パフォーマンスが良かったということです。
 
この研究は、握力と認知パフォーマンスとの間には、
統合失調症患者を含む一般人口においても、関連性がある
ことを示唆しています。
また、握力の強化が認知機能の改善につながる可能性があることを示唆しています。

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以上は、握力の低下と認知症との関係に関する代表的な研究の一部です。
しかし、この分野の研究はまだ進んでいる段階であり、
今後の研究によって、さらに詳細な関連性が明らかになることが期待されています。
 
 


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