人間が聞く事のできる音波の周波数は20kHz以下ですが、それを超える周波数帯の音波のことを超音波と言います。
超音波は、1939年にPholmannにより初めて医療に応用されて以来、診断と診療の両面で活用されています。
超音波治療の生理的な作用は、温熱的効果と非熱効果(機械的効果)に分けられます。
【温熱効果】
・組織の伸展性を高める。
・血流の改善を行い循環不全による疼痛緩和を行う。
・筋紡錘の緊張をなくし筋スパズムの改善を行う。
・骨格筋の収縮機能を改善する
【機械的効果】
・微細振動による細胞膜の透過性や活性度を改善させ、炎症の治癒を高める。
・細胞間隙の組織液の運動を活発にして浮腫を軽減させる。
温熱作用を用いる場合
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慢性痛
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筋スパズム
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ギブス固定後の拘縮
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術後の癒着、瘢痕
非熱効果(機械的効果)を用いる場合
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靭帯損傷・腱損傷
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捻挫・打撲
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創傷
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潰瘍
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局所の浮腫